波のように悲しみが押し寄せては 引く 繰り返し 立ち上がり日常をもどすには

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亡くなる 少し前から胸の痛みを

気にしていた父

複数の病院で見てもらったのに

原因がわからず

ロキソニンを処方されて来るだけだった

薬を飲むと痛みが嘘のように

消えていたので  家族も本人も

もやもやした日々を過ごしていた

 

むかし  足に重度火傷をした時ですら

弱音を吐かなかった父親が

初めて  原因が分からない事に弱音を

はいた  

痛みをとってあげたい  その気持ちで

今思えば  馬鹿げているのですが

整形外科に予約を入れ

それでも ダメなときは神頼みだよ

最後の会話がこんなにもつまらない

やり取りで後悔だけが残ってしまった

父の火葬がすみ  どれどけ 残っているのか

心配だったけど

どこの骨もびっくりするほど

しっかり残っていた

やっぱり 父は最後までスーパーマンだった。

ヒーロー不在の日常

悲しみ 不安  疲れ 相手の気持ちを

思いやる余裕もなく

傷つき 傷つけあう 家族の姿を

どんな思いで見ているのだろう

明日は納骨 いよいよ  この家から父が

居なくなる  

前を向くにはまだ 少し時間が必要です